11月の3連休の初日、篠山城下では<ササヤマルシェ>人気のイベントが開催されます。
町屋研ボランティアの壁造りワークショップを<若匠ワークショップ>と連動して開催しています。建物は和風新築ですが、外壁部分へ伝統技法の左官壁、「竹小舞下地荒壁塗り」を採用し、技術の伝承の機会、体験の場としています。
今日は女性陣が主力です。午後からは小雨も降り肌寒い中…皆さん頑張って頂きました。

今日の左官壁造りの講師は、いつもの若匠・若手職人奥村さんです。
新築壁ですが、古民家の壁と同じ仕組みですのでここで壁が作られていく過程がよく理解できます。
奥村さんから作業手順、要領など説明を受け作業開始です。




下地竹は割竹で準備してくれています。この竹を先ず、間渡し竹(えつり)という力骨となる竹を縦横に取り付けていきます。上下躯体、横向きの柱へと取り付く位置へ決められた寸法に基づきドリルで納まり穴を開けていきます。
ドリルがない時代は、大工さんがノミで穴を掘っていました。
間渡し竹の取付け完了時は奥村さんからチェックを受け、次の工程へ…小舞竹を水湿ししたシュロ縄で編んでいきます。要領は竪小舞竹からかいていきますが、緩みがないようにしっかりとキツく編むようにと。
しっかりした小舞下地に荒壁土を両面ヘ塗りますと、壁の強度、粘りが高まると思います。下地が緩く崩れやすいと荒壁等が地震などの衝撃で落ちやすくなってしまいます。見えない部位ですが建物には大事な壁となりますのでしっかりと、基本正しく作り上げていきましょう。大工工事工程で下地貫が柱同士を貫き緊結されています、これも緩みの無い様にクサビでしっかりと固定されています。
壁の変形には、この貫と竹小舞と荒壁+仕上げ塗りの複合的な要素で抵抗し、耐震性を保持します。
柔らかい壁で柳のようにしなりながら、粘って傾斜していくのが特性です。かなりの傾きでも土壁が剥落しなければ一気には倒壊はしません。 また引き戻し復原も容易にできます。(古民家再生では当たり前のごとく)
皆さん肌寒い中での作業、大変ご苦労様でした。
尚、
この続きの若匠ワークショップで11日、12日の2日間開催されますので若匠窓口まで申し込んで下さい。 (0795)32-3539 太田工務店 太田さん
分からない場合には、町屋研ボランティア窓口まで申し込んで頂ければ情報は共有出来ます。
※ 次回の町屋研ボランティア定例の第三土曜日(11月18日)はここのワークショップ現場にて左官壁・荒壁塗りの体験を計画中ですので是非にご参加下さい。
町屋研ボランティア・ワークショップへはボランティア担当窓口 酒井吉一迄申し込んで下さい。